2011年9月17日土曜日

感想 「大雅・蕪村・玉堂と仙がい」いってきました


出光美術館で開催中の
「大雅・蕪村・玉堂と仙がい」に行ってきました。


チラシのデザインが目をひきます。

副題は「「笑(わらい)のこころ」

 一見、水墨の黒と、漢字が溢れたこの展示も
作品を見ると、思わず笑ってしまうようなユーモアや
ほほえましい光景が。
このチラシのビジュアルも、堅苦しくなく
文人画の表現を見られる手助けに。

ユーモアでいえば、とにかく仙がいさん
それはえらい禅宗の僧だけど
どれを見てもいつも

やられた! 感服! 

おもしろさ、その発想にあきれるくらい。
もし今会えたら飛びつきたい。
難しい禅の教えが分からなくても、
みんなが楽しむことができる、愛らしい画がすばらしい。


よろこへ よろこへ

って恵比寿様が鯛を釣って大喜びの図。

これほど単純な筆使いで
これほど喜びの無邪気さが伝わるって どういうことか
と思ってしまう。

「こんなに口を開けては顎が外れないか心配」
という冷静な意見の解説も楽しめた。

有名な 花見の図も見れます。

ほんとに、みんな かわいい。 かわいいねえ。

それぞれの人に書かれているのは、
「太鼓 踊る 子供 上もん謡う 喜ぶ 呑む お通い
呑みたがる 親父寒がる 見ている べっこう 書きそこない」

自分の画に決まった法則はない と言った仙がい、
書き損じも そのまま残してしまう


池大雅の、瀟湘八景図。そのうちの4幅も出ていました。

漁村夕照図         瀟湘夜雨図

きもちよく、画の中にすいこまれる。
竹に落ちる雨の音が聞こえてきそうな心地よさ。

絵の中には小さな人が 
それぞれいろんなことをしているから
ウォーリーを探せの気分になったり・・

それにしても、この我を忘れた 
無我の境地のきもちよさ 見てると同化してしまう。
ひょろり〜


いわゆる西洋的な絵の前に立つと
その作品と対峙しているような気持ちになって
どうしても1対1で向き合ったりと
自分の存在を意識させられるけれど

特に今回のような文人画を見るときは
絵と自分の境目が無くなってひとつになってしまう

なので、ちょっと見よ
という気分でいくと
思わず時間を費やしてしまうので 
こちらもゆっくりな心持ちで行かないとね。

見終わったら、皇居周辺が一望できるスペースで
お茶を呑みながらちょっと一息。
最後まで、我を忘れさせてくれました。


図録を購入。チラシと同じカラーで、カラフル。

残念ながら図録には入っていなかったけど
「青磁三閑人壺」という明の時代の壺が
かなりこころ引かれ。

つたわらないイラスト。
陶器の淵へのぼって、中をのぞくほどヒマな人たち、
という「三閑人」が張り付いていました。
なぜか中から登ってこようとする一人の頭を
ぐいぐい押している・・ 
4人いるのになんで三閑人 ?

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